第21回研究大会 of 韓国・朝鮮文化研究会

韓国・朝鮮文化研究会第21回研究大会





2021年度の研究大会は、10月24日に佛教大学二条キャンパスで開催する予定でしたが、新型コロナウィルス感染症の状況により、オンラインで開催することといたしました。


韓国・朝鮮文化研究会
会長 月脚 達彦

第21回研究大会委員会
委員長 鈴木 文子

□ 日時:2020年10月24日(土) 10:00~17:40

□ 開催方法:Zoomミーティング


□ プログラム

  10:00~12:00
 一般研究発表(3名)

  12:00~13:00
 昼休み

  13:00~17:40
 シンポジウム「朝鮮戦争と向き合う──分断状況の思想・文化・個人」(仮)(趣旨説明:大会委員会。発表者:鄭祐宗・松岡とも子・宋基燦)


□ シンポジウム「朝鮮戦争と向き合う──分断状況の思想・文化・個人」(仮)

 1950年6月25日の朝鮮戦争勃発より70年の時を経た。本シンポジウムは、朝鮮戦争および、その後の南北の分断状況が、朝鮮半島と日本に住む人々の思想、文化、意識にどのような影響をもたらしてきたか。それらが、これまでの韓国朝鮮研究にどのような影響を与え、あるいは与えなかったのか。そこからどのような今後の研究の視座を考えることが可能か。このような問いに関して、多分野の研究者が集まり共に考えることを目的とする。

 植民地時代と現代の連続性を意識する研究は、この四半世紀ほどの間に多くの成果を示してきた。しかし、朝鮮半島のみならず東アジアに大きな影響を及ぼした朝鮮戦争のインパクトについての考察を抜きに、連続や断絶は論じることができないはずである。にもかかわらず、朝鮮戦争がそれ以降の社会・文化にどのような影響を及ぼしたかに関する研究は、いまだ研究の途上にあるといわざるをえない。

 一方、2000年代に入り、朝鮮戦争をめぐる研究にも新しい潮流があらわれてきた。それは、戦争勃発の起源や主体に関心を置いた初期の政治外交史から、思想史、地方史、社会史、文化史へと、また、歴史学のみならず、社会学、文化人類学に至るまで、多様な分野で展開されるものとなった。その対象も、政府や軍のレベルのみならず、民衆、村落、個人にまで広がり、それにともない、口述史や地域資料などミクロな視点や資史料も用いられるようになっている。その中で、戦乱による都市や村落地域の破壊、南北分断の固定化、それに伴う人々の移動・交錯、あるいは社会的葛藤や心の傷などを要因とした、解放後から朝鮮戦争前後の状況に関する記憶・記録の分断・忘却・欠如といった問題が浮上する。それらの回復は、現代の植民地認識や南北朝鮮に対するイメージ、韓国社会内の分断意識や日本におけるその理解やラベリングなど、朝鮮半島の社会文化とその表象性を考察する上で重要となる。すなわち、このような失われた記憶・記録を追い求めつつ、現代をポスト朝鮮戦争状況として再認識することは、韓国朝鮮研究のみならず、日本における朝鮮半島認識を考える上でも必須の作業といえるであろう。

 本シンポジウムでは、上記のような問題意識と研究状況を踏まえ、3人の発表者に登壇していただく。日本人の国際法学者の朝鮮戦争に関する法理を分析し、分断状況における国家と政府、戦争と内戦に関する認識の系譜を検討する鄭祐宗氏、画家たちにとっての臨時首都釜山への疎開の経験とその影響を美術史の観点から論じる松岡とも子氏、兵役体験から朝鮮学校研究に至るまでの自らの経験を踏まえ、ポスト朝鮮戦争の現代を考える宋基燦氏らが問題提起を行う。


韓国・朝鮮文化研究会 事務局
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