第11回研究例会 of 韓国・朝鮮文化研究会

 第11回研究例会

日時:2004年2月7日(土曜日) 午後3時~7時

【発表1】

発表者:崔 吉城(広島大学)

タイトル:植民地朝鮮の映像人類学・国策映画からみた民俗

発表概要:
 1936年8月宮本馨太郎が慶尚南道蔚山農村の達里で、渋沢敬三が全羅南道多島海で撮った貴重な映像を提供してくださった関係者に感謝する。調査報告書などと読み合わせ、映像からみた朝鮮の民俗、そして当時朝鮮総督府が製作した国策映画と比較して、映像を人類学や民俗学でどのように利用できるか方法を考えてみたい。
 ※ 約20分程度の映像を見ます。

【発表2】

発表者:趙 寛子(学習院大学東洋文化研究所・客員研究員)

発表題目:戦時期の日本/朝鮮における「新体制」文化と翻訳の問題

発表概要:
 朝鮮で「新体制」が建設されつつあった1940年前後、戦線の拡大に伴って、日本語を「東洋の国際語」として確立させ、朝鮮文化・満洲文化を帝国の新体制文化に組み入れようとする動きがあった。そこにおいては、「国民文学」と「世界文学」が拮抗し、「翻訳」の問題が先鋭化することもあった。本発表では、日中戦争期に日本人と朝鮮人がおこなった座談会などを中心に、植民地と帝国の文化的な交流や敵対性の問題を再考することにしたい。なぜ翻訳の問題が浮上しつつも否定されたのか、朝鮮語が抹殺されていくなかでの帝国の文化のあり様を追う。

会場:東京大学本郷キャンパス・法文1号館・216番教室

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